アンクル・チャッキーの名盤紹介

私が名盤だと感じるCDアルバムを、次々と紹介していくブログです。読者様の心のどこかに引っ掛かって貰えれば、嬉しいです。

デイヴ・マシューズ・バンド『リスナー・サポーテッド』

このバンド、日本ではほとんど知名度がないが、アメリカでは結構な人気らしい。

 

かのライブ・バンド、グレイトフル・デッドのライブを観に来るファンのことを、デッド・ヘッズと呼ぶ。こちらもライブに定評のあるバンド、フィッシュのライブを観に来るファンを、フィッシュ・ヘッズと呼ぶ。並んで、デイヴ・マシューズ・バンドのファンを、デイヴ・ヘッズと呼ぶ。

 

つまり、彼らは、ライブがその真骨頂なのである。1994年に、『アンダー・ザ・テーブル・アンド・ドリーミング』でデビュー。その後も、順調にオリジナル・アルバムを出し、1999年(日本では2000年)に、この、初のライブ・アルバムをリリースする。ジャケットの写真から分かるくらい、彼らのライブの熱気が詰め込まれた好盤である。

 

このバンドは、人種混合バンドである。フロントマンのデイヴ・マシューズは白人であるが、ジャケットから判る通り、サックスを黒人メンバーが吹いていたりする。デイヴ自身も、アパルトヘイトのあった南アフリカ共和国生まれだったりする。ちなみに結成当初のメンバーは、ヴォーカル、ギター、ソングライティングのデイヴ・マシューズの他、サックス、フルートのリロイ・ムーア、ドラムスのカーター・ブューフォード、ベースのステファン・レザード、ヴァイオリンのボイド・ティンズリィの5人である。

 

この楽器編成から読み取れる通り、このバンドの音楽は、実に音楽的である。まあ簡単にジャンル付けすれば、ジャズ寄りのロックである。ちょっと大人の音楽を聴きたい人には、もってこいだと思うんですがねぇ。デイヴ・マシューズは、サンタナのかのグラミー大量獲得アルバム『スーパーナチュラル』の中の、「ラヴ・オブ・マイ・ライフ」という曲で、ヴォーカルとして参加しているが、このやや掠れ気味の歌声は、聴いていて非常に心地がいい。いそうでなかなかいない、声の持ち主だと思う。

 

で、このアルバム、2枚組なんです。だから、収録時間が2時間を超える。しかし、どこを取って聴いても、そこには心地よい音楽が流れているのである。

 

温度的には、ホットというよりも、クール。疲れた時に聴くと、実に心地よい時間が流れること、請け合いである。ぜひ一度、手に取って聴いて頂きたい。

 

 

リスナー・サポーテッド

リスナー・サポーテッド