アンクル・チャッキーの名盤紹介

私が名盤だと感じるCDアルバムを、次々と紹介していくブログです。読者様の心のどこかに引っ掛かって貰えれば、嬉しいです。

Break Time 4

今回は、ちょっとだけダウナーなテーマを。

 

「暗い」ということについて。

 

「お前、暗い奴だな。」と言われるのと、「お前、明るい奴だな。」と言われるの、どちらがいいですか?

 

自分の場合、どちらかと言うと、前者の方がしっくりくる。

 

もちろん、明るい奴だ、と言われて、悪い気はしない。ただ、なんとなく、しっくりとこないのである。何となく、馬鹿にされてるような気分になってしまうのは、私だけだろうか。

 

でも、自分が、暗い人間か、明るい人間か、と考えると、どちらかと言うと、明るい人間であると感じる。

 

なんなんだろうか。

 

 

ちょっと問題を変えてみる。

 

人から、「暗い」と思われるのと、「明るい」と思われるのでは、どちらがいいか。

 

自分の場合、断然、後者だ。

 

なんなんだ、と言われそうだが、実際そうである。

 

こう考えると、「言葉」と「本心」との関係性とかいう問題に陥って、Break Time 3のときと、同じようなテーマになってしまいそうなので、ちょっと視点を変える。

 

 

「暗い」から連想される言葉→「ネガティヴ」、「後ろ向き」、「夜」、…。

 

とりあえず、そんなところか。

 

「夜」はともかく、「ネガティヴ」とか「後ろ向き」とかは、よろしくない感情だとか態度だとかして、あまり歓迎されないものである。確かに、「ネガティヴ」な感情から生まれるものは、あまり建設的なものではない気がする。「後ろ向き」な態度ばかり取っていても、物事を前に進めることができなくなってしまう。

 

しかしである。これらの感情や態度を持ったことのない人などいるのだろうか。いるとしたら、気持ち悪い。いや、いるかもしれないし、そういう人が意外と社会の中心にいたりするのかもしれないが、やはりどこか気持ち悪い。

 

これは、私の持論であるが、「ネガティヴ」な感情から生まれるものは、「芸術」である。また、「後ろ向き」な態度とは、「歴史」を見つめる作業である。どちらも、前に進み続けようとする人に対して、「ちょっと待て!」と警告を鳴らす役割を持つものである、と思う。

 

「芸術」は、人間の「良心」に訴えかけるものである。人間は、ともすると、前へ前へ、上へ上へと行こうとするが、時にその結果ばかりに魅了されて、手段を選ばなくなってしまうことがある。ふと立ち止まって、「果たしてこれでいいのか?」と自分に向き直り、今一度考え直すきっかけを与えてくれるものが、「芸術」だと思う。

 

「歴史」は、人間の過去の「失敗」の記録である。いや待て、徳川家康とか、ルイ14世なんて、成功の証のような歴史上の人物ではないか、という人もいるだろうが、江戸幕府だって260年後には倒されてしまうし、ルイ14世だって死んでしまうのである。そんな身も蓋もないことを…、とも言われそうだが、結局はそうやって終わってしまった人間の、その中身を後世の時代から見つめることによって、現在の自分に生かせるものがある、というような意味で言っているのである。

 

私は、「暗さ」が世の中を、ただ停滞させるものだとは思わない。「夜」があっての「昼」である。「夜」に休まなければ、「昼」に活動できない。どちらも、同程度に価値のあるものだと思うのである。

 

つまり、「夜」が24時間続けば、人は寝たきり人間になってしまうし、「昼」が24時間続けば、人は過労死してしまうのであって、両方が併存しているからこそ、人は健康的に生きていくことができるのである。

 

何事も、ほどほどにね。