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アンクル・チャッキーの名盤紹介

私が名盤だと感じるCDアルバムを、次々と紹介していくブログです。読者様の心のどこかに引っ掛かって貰えれば、嬉しいです。

チック・コリア『リターン・トゥ・フォーエヴァー』

チック・コリア(el-p)、ジョー・ファレル(fl,ss)、フローラ・プリム(vo,per)、スタンリー・クラーク(b,el-b)、アイアート・モレイラ(ds,per)。

 

スーパーコンボが幾つもあるジャズ界においても稀に見る程の、揃いも揃った超強力な布陣である。コリア提督の下、他に代用が利かないこの一瞬だけの、スーパーグループである。

 

「この一瞬」と言っても、この布陣で吹き込んだアルバムは、もう1枚ある。「チック・コリアリターン・トゥ・フォーエヴァー『ライト・アズ・ア・フェザー』」。こちらも超超名盤である。なんといっても、「スペイン」が収録されているだけで、「超」が2回も付いてしまうのである。この2枚は、もう必携番だと思っているが、今回は、衝撃度の点で2枚目に勝る、こちらの盤を紹介しよう。

 

とにかく、なんといっても、最終曲「サムタイム・アゴー~ラ・フィエスタ」である。このアルバムを聴いたことが無い人は、ある意味ラッキーである。この曲を初めて聴いたときのあの衝撃を、これから味わうことが出来るからである。そう言い切れてしまう程、この曲は凄い。ジャズという範疇を、とっくに超えてしまっている。

 

この曲は、タイトルからも判る通り、2部構成になっている。この曲は、23分14秒の大作なのだが、前半と後半に分かれているせいもあるのだろうが、冗長さを感じさせない。特に、後半の「ラ・フィエスタ」!スペインの香り漂うこの曲は、全ての音楽ファンの心を高揚させる、普遍的な、感動的な音楽である。「ラ・フィエスタ」の部分では、フローラ・プリムは歌っていない。楽器の演奏だけで、ここまでの興奮を生じさせているのである。

 

エレピにサックスが絡む。ベースがうねる。ドラムが支えながら突き進む。野牛が突進するように力強く展開するこの曲は、終わってしまうのが口惜しい程、いつまでも聴いていたい衝動に駆られる。この曲の演奏には、「何か」が憑いている…。

 

まあ、とは言っても、このアルバムはこの曲だけで成り立っているのでは、もちろんない。他の曲も名曲なのだが、特に「ホワット・ゲーム・シャル・ウィ・プレイ・トゥデイ」。この曲の愛らしさと言ったら!「サムタイム・アゴー~ラ・フィエスタ」が文句なしの場外ホームランだとしたら、「ホワット・ゲーム・シャル・ウィ・プレイ・トゥデイ」はツーベースのクリーン・ヒットと言ったところか。フローラ・プリムの歌が、実にいいのである。

 

 

印象的なカモメのジャケットも含めて、全てが歴史に残る大名盤。音楽好きがこのアルバムを聴かずして、何をか言わんや。