ファットボーイ・スリム『ガター・アンド・スターズ』
『ロングウェイ・ベイビー!!』にしようか、あるいは『パルーカヴィル』か、とも思ったが、これにする。『ガター・アンド・スターズ』。
よくCDに付いている帯には、一番上にその音楽の分類が書いてある。このCDの分類は、DANCE/ROCKだ。CD屋の棚では、TECHNOの棚にあったりもする。
ファットボーイ・スリムこと、ノーマン・クック。テクノの中の1ジャンル、ビッグビートの火付け役と言われています。彼の凄いところは、音楽の新しいスタイルを産み出したにもかかわらず、遥か昔から延々と継承され続けている、「ポップ・ミュージック」としての完成度が極めて高いところに、あります。
そして彼の3rdアルバム、『ガター・アンド・スターズ』であるが、このアルバムのベストトラック!を挙げれば、「サンセット[バード・オブ・プレイ]」ということになるのだろう。ジム・モリソン(ザ・ドアーズのボーカル)をフィーチャーしてダンス音楽を作ろうとするその心意気。もうそれだけで私はメロメロなのだが、私がついこのアルバムを選んでしまった理由は、1曲目「トーキング・バウト・マイ・ベイビー」にある。この世界中をダンスさせてしまうようなビート。ずっとこの曲に乗って踊り続けていたくなるような、この高揚感。
私は、ダンス音楽が好きなのである。
私が一時期嵌ったベックだって、私は『ミッドナイト・ヴァルチャーズ』から入った。あれは秀逸なダンス音楽だった。
仮のビートじゃない。無理に乗るのではない。体の芯から体を揺らす、最高のロック・ミュージックが、千年紀末にひっそりと産まれていたのである。
- アーティスト: ファットボーイ・スリム,メイシー・グレイ,ローランド・クラーク,アシュレイ・スレイター,ブーツィー・コリンズ,ロジャー・サンチェス
- 出版社/メーカー: エピックレコードジャパン
- 発売日: 2000/11/01
- メディア: CD
- 購入: 1人 クリック: 2回
- この商品を含むブログ (24件) を見る