アンクル・チャッキーの名盤紹介

私が名盤だと感じるCDアルバムを、次々と紹介していくブログです。読者様の心のどこかに引っ掛かって貰えれば、嬉しいです。

クイーン『シアー・ハート・アタック』

名作『クイーンⅡ』と代表作『オペラ座の夜』の間に発表された、これも見過ごしてはならない名盤である。

 

まず、「ブライトン・ロック」。ブライアン・メイの長尺ギターソロが聴ける、とても耳馴染みの良い曲だ。このバンドの場合、ヴォーカルのフレディ・マーキュリーのアクがかなり強いため、どうしてもそちらの方に耳(目?)が行ってしまうのだが、この曲の主役は、完全にギターである。ブライアンのギターは、友人宅の暖炉の一部として100年以上使われていた木材をボディに充てた、ブライアンオリジナルの一品である。この特殊なギターが、数ある他のロックギタリストの中でも、ブライアンを一味違った存在に押し上げている。

 

次に来るのが、「キラー・クイーン」。この曲、クイーンの、最もクイーンらしい名曲なのではないかと思うのだが、どうだろう。「ボヘミアン・ラプソディ」「伝説のチャンピオン」と、名曲に枚挙の暇のないクイーンだが、「キラー・クイーン」は、自分にとってはまさに「キラー・チューン」。高校生の時など、鳥肌をぞわぞわ立たせながら、繰り返し聴いていた。友達に聴かせたら、間奏のギターソロのところが、「お化けが出てきそう」だと言っていた。自分の期待する反応と違って、がっかりしたのを覚えています。

 

その他にもこのアルバムには名曲があるわけですが、このアルバムの場合、「ブライトン・ロック」の遊園地のようなイントロに始まり、「神々の業」のラストの「ドシャーーン」で終わる、一連の音楽の流れにこそ、耳を傾けて欲しい気がします。まさに「構成力の勝利」と言ったところでしょうか。

 

クイーンというバンドは、本当にアルバム作りが見事で、『ザ・ゲーム』までのアルバムは、どれも特徴的で、どれもが名盤です。出来ることなら、その全てを聴いて欲しいというのが私の本心ですが、その中でこの『シアー・ハート・アタック』は、通好みの一枚だと言えるのではないでしょうか。

 

 

シアー・ハート・アタック

シアー・ハート・アタック